密かに楽しみにしていたスプリット・フィクションというゲームを遊んでいました。期待通りのとても良い作品でした。
あのEAが販売したゲームで珍しく高評価というのもポイントなのですが(惑星BATTLEFIELD出身 工兵 男性)、日本だとメジャーというわけでもない気がするので、今回は紹介文です。
ちょろっとスクショを貼っているので完全初見を楽しみたい人は注意。
あらすじ
「作家志望の二人がフルダイブ型VR的な装置に囚われ、自分が書いた作品を冒険しながら現実世界に戻るために協力する」といった感じのストーリー。
画面左側を担当するミオがSF系作品、右側を担当するゾーイがファンタジー系の作品を書いており、この2つのジャンルを行き来するアクションゲームです。ただしミオとゾーイで使える能力が異なり、それぞれが分担しながらステージを進行していくことになります。
チュートリアルを抜けた次のステージはサイバーニンジャとして駆け抜けます。雰囲気はCyberpunk2077のナイトシティ。
基本的には3Dアクションで、「ラチェット&クランク」とか「クラッシュ・バンディクー」とかが近い気がする。未プレイなので違ったら申し訳ないけど、「アンチャーテッド」とかも近そう。
「基本的には3Dアクション」なのですが、時折2D横スクロールになったりMGS1みたいな俯瞰視点になったりする場面もあったりと、ゲームジャンルが目まぐるしく変わっていくのが特徴。

例えば前述のステージ終盤ではSFアクションのノルマとも言えるバイクで疾走してみたり。もちろん運転担当と迎撃担当で分かれます。やっぱりAKIRAのアレやるのかなって言ってたらちゃんとあって安心した。

その次のステージは変身能力を使い、方や猿としてパワー系に、方や木の精霊として自然を操りながら進んでいきます。この場面は横スクロールでお互いの能力を活用しながら進んでいく場面(可愛らしい魚と妖精にも変身できます)。

更に次のステージが始まるとドロップシップから降下するシーンから始まります。TPSっぽいステージなのですが、故郷がシューター系だったのでこのステージは楽勝…と思いきや後半のギミックは少し複雑。
こんな感じでミオとゾーイの書いた作品を冒険しながら、作品を書いた背景や人間模様などが語られていきます。初めはお互いに刺々しく、自分の好きなジャンルしか勝たんみたいな感じなのですが、進行するに連れて理解を深めていきます。
ちなみに何でフルダイブVRに囚われているかというと、被験者が書いた作品の情報をコンピュータに吸わせて新たな作品づくりを行うシステムを作るため…といった感じ。極悪企業の横暴を許すな、といったノリなのでEA本社を爆破しに行くぞとか言いながらプレイしてました(劇中に登場するのはレイダー社という架空企業です)。
すきポイント
「ゲームならではの表現」というのが多く散りばめられていて、それらがテンポよく繰り出されるので飽きさせない作り。ステージの構成やギミック、映像表現など様々な場面でこの作品じゃないとできないだろうな…という部分が多く出てきます。本編は「二人プレイが前提」というのもキモ。
何書いてもネタバレになってしまうので具体的なことが書けないのだけど、終盤はこのゲームならではの表現が出てきて「こういうことして良いんだ…」ってなりました。

寄り道で行けるファンタジーステージ。スクショ撮るために再訪したら見てないギミックたくさんあった。やっぱりこういう素敵空間が好きです。
UnrealEngine製なので綺麗なところはとことん綺麗。クソデカ容量ということでもあるが。

何も言うまい。
難易度も程よく、失敗してもすぐリトライできます。チェックポイントがたくさんありつつ、初見殺しポイントも多いので2人でゲラゲラ笑いながら遊べます(ちなみに足を引っ張る側でした)。
唯一沼ったのがウォールランが必要な場面でウォールランできることに気づかなかった…という、プレイヤー2人がアホだったケースでした。後は強制スクロール部分とか2人でタイミングを合わせなければいけない部分は所々引っかかりました。
プレイ時間としては寄り道ステージ込みで10時間ほどなのでしたが、じっくり進めるならもう少し掛かりそうです。クリア後に見たら未取得実績が沢山あったのでイースターエッグが色々ありそう。
なお、お値段がそこそこしますが、オンラインで2人プレイする場合はどちらか一人が購入すれば遊べます。もう一人は配信プラットフォーム上で「フレンドパス」をDLすればOK。自分で買ったら色んな人に無料で布教できます。2周目走っても楽しめそうだし。
この作品の開発元、Hazelight Studiosが送り出した作品にIt Takes Twoという神ゲーがあります(GOTY受賞作なので誇張表現ではないはず)。
ゲームシステム自体は今作と同じなのですが、こちらも「ゲームならではの表現」がすごく良くて、故に今作を楽しみにしていたというのがあります。格ゲーパートとか時計ステージとか初見の驚きが大きかった。
ただIT Takes Twoはプレイヤーキャラクターの言動が割とカスなのが困る所。この点は今作のストーリーは王道的でとても良かったです。
そんなわけで、良い作品に出会ってしまったので次に触れる作品のハードルが上がってしまった。
ストーリーが面白い作品に触れたいなーという欲が出てきてしまったので、お引越しまでに何か遊びたい。
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